セラピスト向けの本ではなく、ウツなどで心理療法やカウンセリングにかかる側として読むのにものすごく読みやすい本でした。

この本は長くウツを患っていた女性が長期にわたって、かかっていた精神科医、臨床心理士の協力を得て、もともと彼女は漫画を描いている人だったので、それを漫画にしたものです。


ウツというのはいまとても多様化していて、非定型ウツ(現代型ともいう)の本もずいぶん出ていますが、薬物療法だけで治るものとなかなかそうでないものがあると思います。


おそらくフラワーエッセンスを試して見られる方にもそうしたウツ的症状がきっかけで服用されている方もたくさんいらっしゃると思います。ただ、ここで非常に大切なのは

フラワーエッセンスは薬の代わりではなく、また、薬のように扱うものではないこと。
どちらかというとこの本に書かれてある心理療法のプロセスのように時間をかけて自分の内面と対話していくためのものであること。

というのをお忘れなく。


この本は読んでウツがよくなるような内容でもなく、どんなことに気をつけて、どんな治療法をおこなえばよいのかというハウツーものではありません。

心理療法というものはどういうものなんだろう?ということをとてもわかりやすく見ていくことができる内容になっています。ここではユング派なので夢をとおしてクライアントのイメージとともにセラピストと同じところで定期的にその場所でおこなう旅を一例としてみることができます。


案外こういう本はなかったかもしれません。

クライアント側からみたセラピストがよく表現されています。


この本で書かれていますが、

カウンセラーは患者のすぐ近くにピッタリ寄り添い、ひたすら患者の話を受け入れてくれて、同情してくれるものかと思っていましたが、遠くに存在していて、冷たいかというとそういうわけでもなく、守られ、支えられているという実感があった ということです。

これは心理療法の中でとても大切な点です。

クライアントとセラピストの関係性において安全に守られているからこそ、クライアント自らおこるプロセスをじゃまされることなく、進められるのです。


なかなか日本人は心理療法にかかる人は少ないかと思うので、いろいろな誤解があると思います。
自分が思うような反応をセラピストから得られなかったり、結果がすぐに出なかったりするとそこでさっさとやめてしまう人も少なくないでしょう。

ここではカウンセリングという言葉を使っていますが、実際されていたことは心理療法になると思います。そこで混乱があるのですが、アドバイスをもらったり、夢などのイメージについて解釈されたり、よしよしと母性的に同情してくれることを期待したり、そういうものだと思っている人も多いかもしれません。

実際、クライアント自らの癒し手が目覚め、気づきを深め、旅していくにはそれらは無用です。
しかし、セラピスト側からしたら、何もしないで見守り、いっしょにみていくほうがはるかに大変な作業です。一見なにもしていないように見えますが、かなりの労力と訓練が必要です。




この方はカウンセリングをとおしてウツが魔法のように消えることはなく、元気一杯になるものでもないことを書いています。


フラワーエッセンスでも服用してすぐに何かが変わるというものでもありません。

しかし、人の魂は成長する力があります。
成長するとどんなことがおこるのかというと

状況や性格は変わらないかもしれないけれど、受け止め方や見方が変わります。
自分の心の中の声に耳をすまし、向き合うことで自分らしいあり方を思い出します。


この方の洞察というか気づきはとても興味深かったのですが、最後のほうでこの方は
自分が自然とつながっていたときのことを思い出しはじめます。

そして花から生まれるイメージや花が中心にある絵を描いたりします。

フラワーエッセンスを教えてあげたいくらいですね。


ウツなどの症状や病気は個人にとってのサインになります。

そこで薬物療法を受けながらもうまく結果がでにくいようであれば、それは自分の見ていなかった部分を少しずつみていく必要があると思われます。

その道しるべとしてセラピストやヒーラー、プラクティショナーがいるということを思って利用していただければと思います。

一人だとなかなかこの漫画のようなイメージがどんどん出てくるのは難しいかなと思います。
安全であるという場がどうしても必要になってくるからです。

また、セラピストによっても違ってくるでしょう。そのあたりは自分で選択していくことが必要ですが。


ウツというのは女性ホルモンや日照時間など原因がわかっているようなウツ以外はやはり、個人のそれまでの思考パターンや思いグセ、生育環境など陥りやすい傾向が背景にあり、自分についてよりよく知り、どのようにつきあっていくのかというところの作業をおこなわずにはなかなか難しいかなと思います。


一時的に香りやフラワーエッセンスを頼りに気分がよくなることはあっても、持続はしません。
勇気を出して、向き合うことをはじめなくてはなりません。


そんなとっかかりにも参考になる本だと思います。